木造耐火構造でつくる木の住まい
防火地域では建替えとともに木造住宅が消えていきます。
木の住まいが好きで、そこに住み続けるための木造耐火の建物です。
以前建っていた住まいのかたちや材料利用で住まいの面影や歴史を残します。
自然材料をふんだんに使用し、構造を除き合板は使わず、無垢と手づくりの住まいです。
撮影:新澤一平
お祖父様が思い入れを込めて建てた住まいを取り壊しての建物です。
使えるもの、残したいものを出来るだけ使用しました。
また、形態等の面影をのこし設計でできることを行いました。
「木の温かさのある外観」
防火地域であっても、法的、実証的に検証された内容での木の使用は景観が無機質にならず、温かな印象を与えます。
外部使用ではメンテナンスが余り負担にならない箇所(雨ざらしにならない、容易なメンテナンス)でアプローチやバルコニーなどの日常見て、感じる空間に取り入れました。
「木張り外壁、木製玄関扉のアプローチ」
「思い出を残す」
建物のかたち、庭や、床柱、照明器具の再生利用、住まいの思いを残しました。
撮影:新澤一平
「無垢の木と本漆喰と和紙の住まい」
構造材はヒノキ、スギ、国産カラマツを使い、構造用合板も国産カラマツで、環境に優しい選定としております。
内部水回り、敷居などはヒノキ、その他はスギを使用しました。荒床は合板は使わずスギを使用しています。
積層材はノンポルム材です。外壁で雨がかりの少ないアプローチ、バルコニーにスギの木張り認定を使いました。
壁の漆喰は石灰、海藻、麻すさだけの本漆喰です。
天井は和紙張りです。
撮影:新澤一平
「猫間障子」
窓に障子戸というスタイルは和洋に関係なく落ち着いていて温かな雰囲気となります。
窓は景色を切り取り楽しむものでもあるため、一部だけ上げ下げで調整する猫間障子は余分な邪魔者を取り除いてくれ、景色を引き立て落ち着いた雰囲気を一層のものとさせてくれます。
撮影:新澤一平
「材料のこだわり」
畳表は豊後七島の生産者松原さん製作のもの、畳床はクライアント出身の西播の裏ござにしました。
材料に大きく関わることは、提供する安心感とともに責任感がわきます。
撮影:新澤一平
「製作キッチンよりパントリーを見る」
撮影:新澤一平
「書斎コーナーを見る 」
撮影:新澤一平
「トップライトの光を洗面、トイレに取り入れる」
撮影:新澤一平
「兄弟それぞれのロフトスペースをもつ子供室」
室内の自然ワックス塗りは塗装屋さんの指導のもと家族で行いました。
撮影:新澤一平